ーーーーーーーーー
いまでもあのときの事は鮮明に覚えている・・
そう、あれは、たまたま見かけたバナーがきっかけだったかな

あのバナーを見た瞬間、懐かしさ(注1よりも、すさまじい衝撃が全身をかけめぐったの
黒髪、ストーレート、着物・・このバナーの子はなんていう名前なんていうのかな?

『エミル・クロニクル・オンライン』・・ずいぶん前にやってたMMOの名前、
調べていくうちに極低確率のくじの1等品だということがわかった
・・何万円かかっても出る保障なんてないみたい。

「MMOに何万円も課金はしたくないなぁ・・」と思いつつゲームのインストールが終わるのを待つことなく、私はコンビニに行ったんだ


ーーーーーーーーー
気がつくとそこは見知らぬ世界だった。
何故か手元には鷹さんがいた(注

鷹さん
(※資料がないため、この画像だけ当時の写真を再現してみました)

街中の外観は見覚えのあるような景色なんだけど
「わたし」はここには初めてきたみたい。
これからわたしの冒険者としての旅がはじまる・・はずなのに
鷹さんを見てるととても悲しい気持ちになるのはなんでかな・・・


ーーーーーーーーー
この世界に来てから一週間が過ぎようとしていた。
わたしもいまでは「ソーサラー」という職業についている
ソーサラー時代
冒険の方は順調だけど、ずっと一人での旅は寂しいな。
倉庫に鷹さんが増えるのを見る度、
とても心が痛い。
・・・なんでだろうね?


ーーーーーーーーー
とうとう私にも春が到来したみたい!
クジ二週目の火曜日
どこかで見た覚えのあるとっても可愛らしい女の子だ!!
この世界に来てからというものの、
目が覚めると涙で枕が濡れている毎日だったんだ。
でも、きっとこれからは毎日が楽しく過ごせる予感がするよ。


ーーーーーーーーー

清姫アイコン16
『清姫・ロア』
私とレーデ様の馴れ初め・・ですか?
アクロニア世界に生まれた(注
時に、
目の前にいた人を見て『この人』だって直感したんです。
ダウンタウンにいるもう一人の『わたし』のように

初対面でいきなり告白(注
するような勇気はなかったのですけど、レーデ様の方は以前から気にかけてくれてたみたいです。
まさに運命の出会いだったんでしょうね


ーーーーーーーーー

清姫アイコン17
『清姫・ロア』

レーデ様と出会ったあの日から、
レーデ様は人が変わったかのように狩りに夢中になっていったんです。
理由をたずねてみると「わたしを育成するために必要」って言ってました。
どういう事かさっぱりわからないのだけど
もう一人のご主人様
(注5と一緒に毎日頑張ってましたね。

エミドラさんと
本気になったご主人様は
髪の色どころかお顔まで変わっちゃいました。

なんでも「想いの力」
(注6による影響だそうです。
わたしとの出会いも「想いの力」によるものなんだとか。
「想いの力」はこの世界を支えてるすごい力だそうです。

どうしても倒しきれなかったエミルドラゴンさんとの出会いをきっかけに、PTなどにも参加するようになられましたし、これからも楽しい日々が待ってるのかな


ーーーーーーーーー

ヴェルデ・・じゃなくてレネットさんと
とうとうここまで来たんだ。
この人に認めてもらえれば転生することができるみたい。
強敵(注7みたいだけどレイビングソードで頑張らなきゃ。
転生さえできれば・・清姫さんを育成するためのキャラが作れるんだ!
いつかエミルドラゴンを倒してくれた先輩達
(注8の様になれるのかなぁ・・


ーーーーーーーーー

清姫アイコン
『清姫・ロア』
今日はひな祭りというお祭りがあるみたい。
レーデ様と一緒に楽しみたいけど、今日も狩りにいくのかな。
なんとか3次専用装備が装備できるようになったそうだけど、まだまだこれからなんだとか。
一から自力で育成はじめたにしてはペースが早いと思うのだけど、ふえーる系を併用してだからそうでもないんだとか。
Fo65職服
たまには何もしないでご主人さまと一緒に過ごしたいかなぁ・・


ーつづくー
(前・中・後くらいになるかも・・後書きは後編で)


<注釈>
注1)筆者はノーザン実装~二次職50スキル実装時までプレイしていた経験有り。ちなみに鯖は四葉。清姫さんのバナーを偶然見かけてからこの物語は始まる。

注2)2位品なのに両手(趣味)装備。しかも手甲部分が干渉して衣装があわせにくい。清姫さん目当てに大量にこの世に生まれた品。人によっては卒倒するほどのトラウマだとか。ECOの中で扱いがもっとも不遇かも

注3)筆者は書架イベントを見ることすら忘れて、連日くじを引き続けて入手。そのため、入手時は面識が無かった。

注4)イリスと記憶の書架 「二の物語 燐火の蛇姫」より引用
・・・・・はい!
あ、ああのっ
お、お初にお目にかかります。
私、清姫と申します!
ああっ、あの、その、えーっと・・あの、お恥ずかしい・・・。
○○○様とおっしゃられるのですね・・・
あの、いきなりこんなことを言うのはお恥ずかしいのです・・・
あの・・・あなたのことが好きです!

注5)サブキャラのAsの事。複数PCの場合、両者を同時に育成することで効率がアップ。

注6)ここでは課金の事。ゲーム内の「想いの力」とは別。

注7)FoとASになるときの壁。成功法でぶつかるとちょっと大変。

注8)当時、どうしても倒しきれなくて野良で募集したときの事。筆者がお手伝いによく行くのもこの経験があったため。